四国の香川県にある高屋神社は、もともとは地域の人々に親しまれていましたが、最近ではSNSの影響で注目されるようになった神社です。本宮からは美しい景色が楽しめるため、観光スポットとしても人気があります。
高屋神社は延喜式内社で、平安時代(927年)に編纂された延喜式にも名前が載っている由緒ある神社です。本宮は標高404mの稲積(いなづみ)山の頂上に鎮座しており、山頂にある鳥居からは瀬戸内海やその島々、広大な平野を見渡すことができます。地域の人々からは「稲積さん」と呼ばれ、稲作の神様として古くから親しまれてきたようです。
この高屋神社にはどのようなご利益があるのでしょうか。また、天空の鳥居への行き方や実際の体験談についてもご紹介します!
高屋神社のご利益は?
高屋神社のご祭神は、邇々杵命(ニニギノミコト)、保食命(ウケモチノミコト)と咲夜比女命(サクヤヒメノミコト)の3柱が祀られています。
そして、家内安全・商売繁昌・交通安全・厄除開運・学業向上・夫婦和合・安産の神・無病息災のご利益があるとして崇められています。農家の守護神、産業繁昌の神と高屋神社の看板には書かれています。
家内安全
高屋神社は家内安全のご利益のある神様が祀られています。ご祭神である保食命(ウケモチノミコト)は、神話の中で穀物を始め様々な食物を生み出した神様で、家内安全のご利益があります。家族全員に事故や病気の災いがなく、健康で楽しく生活を送ることができるのは幸せです。いかにも私達人間の生活を見守ってくださる神様のご利益ですね。
商売繁昌
商売繁昌のご利益がある神社として、高屋神社は崇められています。商いがうまくいき、大いに利益を得ることができるのは嬉しいですね。お祀りされている邇々杵命(ニニギノミコト)は稲穂の神様で、五穀豊穣・商売繁昌・国家安寧等のご利益があります。
交通安全
高屋神社には交通安全のご利益があります。道行く人たちの安全を守ってくださる、ありがたいご利益です。昔は船舶、今はバスや自動車という交通手段があります。交通手段が変わっても、人々の安全を願う気持ちは同じですね。
厄除開運
高屋神社は厄除開運のご利益を祈願することができます。災難や不幸を逃れ、運をよくすることができたら、人生を大いに楽しむことができそうです。保食命(ウケモチノミコト)は食事や農業の神様で、家内安全、厄除、開運等のご利益があります。
学業向上
学業向上のご利益も高屋神社にはあります。学問や学業で成果が上がると、学生さんには嬉しいですね。ある意味一生勉強なので、これも全ての人にありがたいご利益です。
夫婦和合
夫婦和合のご利益が、高屋神社に祀られている神様にはあります。夫婦仲良くは理想的ですね。夫婦が仲良いことは温かい家庭を築く基礎でもあります。邇々杵命(ニニギノミコト)と咲夜比女命(サクヤヒメノミコト)は夫婦の神様です。いかにもご利益がありそうです。
安産の神
高屋神社の神様は安産の神でもあります。医療が発達した現代でも、お産は命がけです。ましてや今よりも古い時代には神様に無事を祈るしかなかったこともあったでしょう。咲夜比女命(サクヤヒメノミコト)といえば、産屋に火をかけて出産に挑んだ女神様です。まさに安産の神様ですね。
無病息災
高屋神社にお参りしてお願いすると、無病息災のご利益があります。病気や事故などの災いに合わず、健康に過ごせることは何より素晴しいことですね。健康があれば少々の挫折は乗り越えられます。
高屋神社天空の鳥居とは?体験談も紹介
高屋神社は、誰もがSNSで写真を投稿することができるようになった近年に注目されるようになった神社です。標高404mの山頂にある高屋神社本宮の鳥居は「天空の鳥居」と呼ばれ、2018年には四国八十八景にも選出されました。
高屋神社は、もともと稲積山の山頂にありましたが、1600年ごろに山の中腹に移し、さらに1760年ごろに山麓に移されました。しかし、1831年に、再び山頂の旧地に本殿を造営しました。
再び山頂に戻ったから、今の「天空の鳥居」もあるのですね。
以前、高屋神社天空の鳥居に訪れたときの体験談をご紹介します。
「天空の鳥居」というフレーズに惹かれ、一度本宮まで登ってみたいと思い、実際に高屋神社を訪れてみました。
下宮から本宮、そして「天空の鳥居」までは徒歩で向かいます。距離はおよそ1.5kmで、私の場合はだいたい50分ほどかかりました。道のりは最初から急な坂道で、その後もけっこう険しい斜面が続きます。履きなれたスニーカーで挑んだのですが、ちょっと古かったこともあって、途中で破れてしまいました。
参拝客の中には、気軽な服装で来ている方もいれば、しっかり登山スタイルの方もけっこう見かけました。徒歩で登る場合は、最低でもハイキングに適した服装で来た方が安心です!
私自身、普段あまり運動していないので、参拝後は数日間、足の筋肉痛に悩まされました・・
山頂が近づくと、全部で270段の石段が待っています。その途中には「ゆるぎ岩」という大きな岩があり、ちょっとした目印にもなります。
石段を登りきったところから見える瀬戸内海と平野の景色は、登った達成感も相まって本当に素晴らしいものでした。私が登ったのは晴れた午前中だったので、なおさら景色が美しかったです。本宮の境内から鳥居を見上げると、瀬戸内海と平野を背景に鳥居がそびえていて、「天空の鳥居」と呼ばれるのも納得の美しさでした。
拝殿には立派な注連縄がかかっていて、私はお賽銭を入れてしっかり参拝しました。
高屋神社は無人の神社なのですが、面白いことに、境内には変わった自動販売機がありました。その自動販売機では御朱印やお守りが購入できる仕組みで、ボタンを押すと御朱印が出てくるというユニークな体験も楽しめました。また、地元の特産品を使ったお菓子や缶バッジなどのお土産も販売されています。
高屋神社天空の鳥居への行き方は?
高屋神社の本宮への行き方は、大きく分けて3つあります。
- 下宮から徒歩で登る
- 土日祝に運行しているシャトルバスで登る
- 平日に一般車両で登る
ただし、現在は令和6年6月10日から落石の影響で、車で本宮へ登るルートが全面通行止めとなっています。それに伴い、シャトルバスの運行も中止されており、下宮から徒歩で登る方法のみが可能です。
ここでは、以前利用できた3つのルートについてもご紹介しておきます。
徒歩
下宮の境内は駐車場として利用でき、車を停めても大丈夫です。アクセスとしては、最寄りの観音寺駅からタクシーで約4㎞の距離にあります。また、のりあいバスを利用する場合は、バス停がないため、乗車時に「高屋神社まで」と運転手に伝えて停めてもらう形になります。
下宮から山頂にある本宮まではおよそ1.5kmの道のりで、険しい斜面が続きます。だいたい50分ほどかかるため、動きやすい服装と靴での参拝がおすすめです。
下宮の境内には飲料用の自動販売機がありますが、本宮へ向かう途中には一切ありません。山道が続くので、水分などは事前にしっかり準備して持参すると安心です。また、本宮のトイレは現在使用中止となっています。トイレは下宮にありますので、参拝前にそちらで済ませておきましょう。
シャトルバスの運行(土日祝)
県立琴弾公園内の有明グラウンド前にある駐車場から乗車できます。この駐車場は無料で、60台分のスペースがあります。
乗車券は予約ができず、運行日当日の午前9時から、道の駅ことひき内にある総合コミュニティセンター1階ホールの券売機で購入します。料金は往復・片道ともに同額で、大人(中学生以上)1,500円、子ども・障がい者手帳をお持ちの方は700円です。未就学児は無料ですが、2人目からは1人につき700円がかかります。なお、車椅子での乗車や参拝は対応していません。
乗り場のすぐ近くには琴弾公園のトイレもありますので、必要な際はこちらを利用できます。
一般車両による通行(平日)
本宮へ向かう道路は道幅が非常に狭いため、事故防止や安全のためにも、本宮への参拝にはシャトルバスの利用をおすすめします。さらに、シャトルバスの運行中(土日祝の9:00~17:30)は、一般車両の通行が禁止されていますので、ご注意ください。
高屋神社概要
名前 | 高屋神社(たかやじんじゃ) |
営業時間 | 施設の営業時間に関しては観光協会にお問い合わせください |
住所 | 〒768₋0002 香川県観音寺市室本町2800 |
お問い合わせ | 観音寺市観光協会 ℡:0875-24-2150 |
高屋神社紹介ページ | 高屋神社 ~天空の鳥居~ 観音寺市 天空の鳥居(高屋神社)|目の前に広がる観音寺と瀬戸内の絶景 – 観音寺市観光協会 |
まとめ
今回は、高屋神社のご利益と、天空の鳥居の行き方や体験談をご紹介しました。
- 高屋神社は、家内安全・商売繁昌・交通安全・厄除開運・学業向上・夫婦和合・安産の神・無病息災のご利益があるとして崇められている
- 高屋神社の本宮は、稲積山の山頂にあり、その鳥居は「天空の鳥居」と呼ばれている
- 高屋神社への行き方は、徒歩、シャトルバスの運行(土日祝)、一般車両による通行(平日)の三通りである(令和6年6月~現在は落石により、徒歩のみ可能)
人々の生活に密着したご利益の神社ですね。訪れる際は、ぜひ天空の鳥居もチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。